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【提督SS・艦これ】響「守り合い」

2017/04/20

提督「すまないな響、手伝わせてしまって」

響「いいさ、資料を運ぶことくらい」

提督「結構な量あるからな、階段もあるし足元気をつけろよ」

響「ああわかった、気を付ける」
響「それにしてもすごい量の資料だね」

提督「作戦の前はいつもこうさ」

提督「この膨大な資料から今回の作戦の、戦場である海域の情報を事前にある程度把握し」

提督「そこから必要と思われる人員、兵器、皆に伝えておかなければならない情報を読み取る」

提督「全ては少ない犠牲で、勝利を得る為」

提督「それが俺の役目さ」

響「大変だね、司令官は」

提督「ま、最終的には、お前ら頼みなんだけどな」

提督「今回も頼りにしてるぞ、響」

響「…うん」

響「わかった、その信頼に応えよう」
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

提督「ここから階段だからな、気をつけろ」

響「ああ、わかっている」

響(ん、資料で足元がよく見えない…思ったよりも降り辛いな)

提督「ゆっくりでいいからな?」

響「ああ、まだこれくらいなら大丈」

グラッ

響(あれ?踏み場がない…)

響(踏み…外した)

提督「響!!」
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

響「…いてて」

提督「響!大丈夫か!?」

響「…ああ大丈夫、すまない、足を踏み外してしまった」

提督「どこか痛む場所はないか?」

響「どこも痛くはない、と思う」
提督「…失礼」ギュッ

響「ぃいっ!!」

提督「足、捻挫してるなこれ…」

響「こ、これくらい大丈夫さ」

提督「痛みで涙流している奴が何言ってるんだ」

響「な、泣いてなんかいない…!」

提督「もっかいギュッってやるか?」

響「…ごめん、大丈夫じゃないかも」
提督「とりあえず医務室で見てもらおう、というかこういうのって入渠で治るのか?」

響「さあ?」

提督「まあ、医者に聞くのが早いか、ほれ、乗れ」
響「おんぶ?」

提督「歩けないだろ」

響「えっと…」

提督「どうした?」

響「…流石にこれは、恥ずかしいな…」///
提督「恥ずかしがってる場合か、歩けないんだろ?」

響「うう…」

響「失礼します…」

提督「よし、しっかり手まわせよ」

響「ああ」
提督「よいしょっと」

グィ

提督「えっ…」

響「ん?どうしたいんだい?」

提督「ん、ああいやなんでもない。さ、行くぞ」

響「あ、ああ」
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

提督「…」

響「…」

提督「…」

響「…」

提督「…」

響「…」

響「…司令官、どうしたんだい?」
提督「なにが?」

響「さっきから、なんか変だよ」

提督「変だと?俺はいつも通りさ」

響「私をおぶったころから、ずっと変」

提督「そんなこともないだろ」
響「司令官が思った以上に、私は重かったとかかい?」

提督「ちげーよ」

提督「むしろ軽い、軽すぎると感じた」

提督「…まだ子供なんだなって思った」

響「?」
提督「俺はさ、お前のこと信頼してる、頼りにしているんだ」

提督「お前がとても優秀で、いつも傍にいてくれるから」

提督「だからかな、俺はお前の事、大きく見ていた、見過ぎていた」

提督「もうこいつは子供じゃないんだって、感じてた」
響「…」

提督「お前をおぶったとき、軽くて、想像以上に軽くて驚いた」

提督「同時に実感した、ああ、こいつはまだ子供なんだって」

提督「俺はお前らを守るために存在している」

提督「だけど、実際はお前らに頼りきりなんじゃないか、守られてばかりなんじゃないか」

提督「そう、思ってな」
響「司令官…」

提督「すまん、急にこんなこといってしまって」

響「なんで、私達が、私が、君の事を守るかわかるかい?」

提督「え…?」
響「答えは簡単さ、君が、私達の事を、私の事を」

響「いつも、守ってくれるからさ」

響「君は、どんな時でも私達を優先する、作戦のときはもちろん、君と過ごす日常でも」

響「それに守られたことは、きっと何度もある、だって私はちゃんとここにいるから」

響「君が守ってくれるから、私はここにいるんだよ」
提督「…」

響「そんな君を、私達を守ってくれる君を…」

響「私達が、守らないわけ、ないだろう?」

提督「…」

響「だからね、司令官」ギュッ
響「これからも、私のこと、守ってください…」

提督「ああ、守る、守って見せるさ」

提督「だから、お前も、俺の事、守ってくれ…」

響「ああ、守るよ、絶対に…」
響(…君に言ったことは、本当だよ、半分は)

響(残り半分は、違う)

響(私が君を守る理由…)

響(君の事が、大好きだから)

響(たった、それだけ)
響(君を守っている瞬間、私は、君の事が大好きなんだと、実感できる)

響(そして、君の事が大好きなんだと、実感したとき)

響(私は、幸せを感じるんだ)

響(だから、守る、それだけの理由…)

響(だけど、私にとって、とても大きな理由…)
響(願わくば、君も、同じことを想ってくれていると、嬉しい)

響(…だから、司令官)

響(守らせてください…)

響(これからも、君の事を…)

___守らせてください

終わり。

じゃあの
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