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Graf Zeppelin (グラーフ・ツェッペリン)

【グラーフSS・艦これ】グラーフ「ドゲザでもハラキリでも……なんでもするから……」

2016/12/15

<ナニモカモガチガ-ウ! ミキコ!ソレハ ミ!
<マーマサンマーマサン cooking stop!
提督「あははははっ」ケラケラ
ガチャ

提督「!」ビクッ

グラ「……」
提督「ちちち違うんだよグラーフ!」バタンッ!

提督「ここここれは執務をサボってるんじゃなくてね!」オロオロ

提督「かかか海外語学ってやつををだね!ははは……」

グラ「……」

グラ「うぅ」ポロ…ポロ…

提督「!?」
提督「えぇ、ど、どうしたの」オロオロ

提督「いきなり泣きながら正座なんかしてっ」

グラ「アトミラール……」グスッ
ス…

提督「これは……バリカン?」

グラ「……」コク

グラ「私は……取り返しのつかない事をしてしまった……」

グラ「これで私の頭を丸めてくれ……」ポロ…ポロ…

提督「ちょっとよく分かんない」
ジタバタジタバタ

グラ「は、はなせ!」

グラ「貴官が剃らないのなら、自らの手で!」ブィィィン

提督「あぁ~落ち着いて!電源切って~!」グイグイ

グラ「私はシュッケして詫びなくてはいけないんだ、離してくれっ」ポカポカ

提督「グエ、いたいいたいっ」

提督「一体どうしたんだよもぉー!」グスッ
……
…………
………………

提督「なになに、大事な皿を割った?」

グラ「あぁ……」シュン
グラ「あの階段のオドリバに飾ってあった、あのアリタヤキの皿だ……」

提督「あ……あれか!」

提督「鎮守府の設立時に司令長官から贈られたという、あの皿!」

グラ「そうらしい……」

グラ「階段を上ったときに、私の飛行甲板がそれに当たってしまったんだ……」

提督(あぁ……長いもんなアレ)

グラ「だから私は……セキニンを取らなくてはならないんだ……」

提督「うぅむ、そういうことだったのか……」
提督(うん、まずいな……確かにあれはまずい)

提督(結構高価なものだったはずだから、バレたら始末書ものかも……)
グラ「…………」グスッ

提督(でも……この子は今まで大きな失点がないんだよなぁ)

提督(仕事も真面目にこなしてくれてるし、見逃してあげたいのはやまやまだけど……)

提督(俺の立場上、ひいきはできないし……)ムムム…
グラ「……罰を受ける覚悟はできている、アトミラール」

提督「む……」

グラ「ドゲザでもハラキリでも、なんでも命じてくれ」

提督「だからそれはだめ」
提督「じゃあとりあえず……」

提督「君の今日の休暇は返上だな」

提督「罰として、俺の執務の手伝いを命じます」

グラ「あぁ、分かった……」
提督「以上」

グラ「!?」

グラ「アトミラール、そ、それだけなのかっ」

提督「え、だめ?」

グラ「だめというか、何と言えばよいか……」

グラ「それだけでは、私の犯した罪は償えないっ」

提督「真面目なやっちゃな~」アハハ…
提督「命令違反とかならともかく……」

提督「今回の皿が割れた件の責任は、決まり上俺の監督不行届なんだよ」

グラ「そ、そうなのか……いやっ」

グラ「それなら尚更、私はアトミラールにシャザイをしなければ……!」

提督「うん、その気持ちで手伝ってくれれば俺は十分だよ」

提督(とりあえず上には黙っておく……)フフフ…

提督「だから、そっちの書類は頼んだよ」

グラ「む、むぅ……」シュン
グラ「……はぁ……」カキカキ…

提督「…………」ジー…

提督(……なんか、段々分かってきたぞ)

提督(この子、前々からプライドが高いとは言われていたけど……)

提督(その分しっかり仕事をこなしていたから、ああいう自分のミスが許せないのかも)
グラ「…………」シュン

提督(おまけに変な日本文化を真に受けるくらい真面目だからな……)

提督(めちゃくちゃ落ち込んでるなぁ)
提督(さっきの涙で顔も真っ赤だし)

提督(見るに居た堪れない……俺も調子狂うよ)

提督(早く元のグラーフに戻ってくれれば、それでいいんだけどな……)

提督(そうだ……呉の提督にもらったあれ、まだ残ってるかな?)

提督「ちょっとトイレに……」スッ

グラ「……あぁ」
テクテク…
テクテク…

グラ「…………」カキカキ

ガバッ

グラ「っ!?」

提督「あははは、よく似合ってるよグラーフ!」ケラケラ
グラ「……そうか……」シュン

グラ「すまないアトミラール……仕事に戻らせてもらう……」

提督「え……う、うん……」

グラ「…………」カキカキ

提督(怒ると思ったのに……)

提督(ちょんまげのカツラ被りながら仕事に戻らないでほしいなぁ)
提督「……」ジー…

グラ「……」カキカキ

提督(に、似合わねぇぇぇ……)プルプル

提督「……てか、もうお昼じゃん」

提督「なぁ、飯にしようぞ」

グラ「この書類が終わったら一人で食事を取る……」

グラ「アトミラールは先に食べていてほしい」

提督「む」
提督「…………」ポチポチ

ガシッ

グラ「ア、アトミラール!?」

グラ「顔を掴んで……な、なにを……」

提督「さぁこれを見るんだ!」

グラ「な、なんだこの画像は……!」

グラ「あ……あ……!」

提督「さぁ行くぞ」フフン

グラ「な……なんて卑劣な……」グゥー…

提督(さすが画像検索『飯テロ』だ……)
グラ「○▼※△☆★●――っ!」カァーッ

ゲシッゲシッ

提督「いたい!悪かった!悪かったよ!」

提督「俺もちょんまげ付けさせたままなの忘れてたんだよ!」

グラ「おかげで皆に笑われてしまったではないかっ……」グスッ
グラ「アトミラールの……馬鹿」プイッ

提督(ちょっとは……いつもの調子に戻ってきたのかな?)クスッ
……
…………
………………

グラ「…………」カキカキ

提督「…………」カキカキ
提督「……もう限界だー!」

提督「なぁ~サボろうぜっ」

グラ「いきなり何を言い出すんだ、アトミラール……」ハァ

グラ「ダメに決まっているだろう?」

グラ「見てみろ、まだ書類がこんなに……」
提督「……あれ、知っているんだぞ」ボソッ

グラ「!?」ビクッ
提督「あれは先週の火曜日……夕方頃だったっけ?」チラァ…

グラ「っ!」ギクッ

グラ「な、なんのことだか……」フイッ

提督「いやいや、勘違いだったら謝るよ~」ニタニタ

提督「あくまで君の部屋から、君に似た人の声が聞こえたんだからね」

提督「一人でなんて言ってたかなァ?た・し・か……」

グラ「や……や……ぁ……」フルフル
提督「『許して……にゃんっ』『いや……違うな……』『許してに」

グラ「わ、わぁ――――!わ――――!」バタバタ
提督「すんごい声デシタネ」ニヤニヤ

グラ「サ、サザナミに似合うかもしれないと言われて練習していたんだ……!」

グラ「誰にも言わないでくれ……た、頼む……」グスッ

提督「アハハ、ドウシヨウカナー」

グラ「うぅ……!」
提督「ふふふ、バラされたくなければこのコントローラーを握るんだ」

提督「君は俺とマサオパーティーで戦わなければならない……いいね?」

グラ「くっ……やむを得ない……」ガクッ
……
…………
………………

提督「じゃあ俺ボッシーね!」

グラ「私はマサオでいい……」

提督「ルールはだいたいさっき教えた通りな!」

グラ「あぁ、心得た……」

グラ(まったく、大の大人がゲームなど馬鹿馬鹿しい……)

グラ(まぁよい、適当に遊んでさっさと仕事に戻そう)ハァ
提督「ほら、サイコロ叩いて!」

グラ「う、うむ……」ポチ
提督「グラさん、星もコイン数もぶっちぎりのビリですやん……」プークスクス

提督「CPU以下奴~www」

グラ「仕方ないだろう、はじめてなんだぞ……」

提督「星とったど」ドヤ

グラ「む……」

グラ(私ももうすぐ星だったのにな……)

グラ「アトミラール……貴官は手加減というものを知らないのか?」

提督「譲られた勝利が嬉しいのか?ん?ん?」ベロベロバ-

グラ「……この男は……今に見ていろ……」ワナワナ
提督「ミラクルマスやめちくり~(迫真)」

提督「ゲッ、星もかよ……(震え声)」

グラ「どうやらアトミラールの星が私の所に来るそうだ」フフッ

提督「ねぇ、俺だけ狙うのやめてくれません?」

グラ「気のせいだ……」ポチポチポチ

グラ「そらそら、よそ見していたら落ちるぞ」クスクス

グラ「ぐっ、やったな……アトミラール!」キッ

グラ「Dieser Groll, machen zweimal Rückkehr für !」ガミガミ

提督「グラさん、素になってるぞっ」オロオロ…
ハッハー!アイアムザベ-スツッ!
グラ「はははっ!どうだ私が一位だッ!」ニコッ

グラ「Haben Sie Admiral gesehen!?」ドャッ

グラ「 Es ist nicht schön, so Stimmung !」アハハハッ

提督「ぐやじぃッ!(裏声)」
……
…………
………………
グラ(思い切り楽しんでしまった……)シュン
提督「ゲーッ!もうこんな時間か!」ガーン

グラ「馬鹿な時間の使い方をしてしまったな……」ハァ

提督「まったく、誰のせいだろうな」

グラ「あぁ、まったくだな」ジーッ

提督「……すみませんでした」

グラ「……ぷっ」

グラ「あはははっ」

提督「グ、グラさん……?」
グラ「……すまない、失礼した」
グラ「……おかしな話だな……あなたといっしょに居ると」

グラ「私は……何故だか調子が狂ってしまう」

グラ「先ほどまで沈んでいた私自身を……」

グラ「なんだか見失ってしまいそうだ……」シュン

提督「グラーフ……」

提督「……それでいい!」ニコッ

提督「いつもの真面目でかっこいいグラーフはとても頼りになるけど……」

提督「……でも、そんな一面も間違いなくグラーフの良い所だから!」

グラ「!」

提督「だから……もっと気を抜いてもいいんだ」

グラ「ア、アトミラール……」

グラ「……ふふ、そうかもしれない……な」
提督「よし、じゃあ……」

グラ「……だが」

提督「ん?」

グラ「……セ、セキニンは……取る」フル…フル…

提督「え、えぇ?」

提督「グラーフ、今それはもういいって流r……」

グラ「ア、アトミラールっ」

提督「は、はいっ」
グラ「よ、よかったら今度だが……」フルフル…

グラ「……わ、私と……」カァー…

トゥルルルルルルッ
提督「あ、電話だ」

グラ「!」ビクッ
ガチャ

提督「はい、私キ○ィよ!」

大淀『て、提督っ、ふざけている場合じゃないです!』

提督「……どゆこと?」

大淀『実は…………』

提督「…………えぇーっ!」

グラ「??」
ガチャ…

グラ「どうした……な、何が……」

提督「司令長官が……もうすぐお見えになられる……」ガクガク
提督「お、おしまいだーっ……」

提督「皿が……バレてしまう……」ガクッ

グラ「アトミラール……」
グラ「……では、私が直接謝ろう」

提督「えぇ!?で、でも」

グラ「形式上の責任の所在は、アトミラールにあるのかもしれないが……」

グラ「せめて悪いのはアトミラールではなく……私だという事だけは、長官にお伝えしたい」

提督「グラーフ……」

ブロロロ…
グラ「噂をすれば……おいでになられたな」

グラ(さっきの続きは……またの機会だな)クスッ

グラ「では……私は行くぞ」

提督「あ……」
提督「ちょっと待って、俺も謝るー!」

ダダダッ

この後二人は、正直に謝りました。

ペコペコと頭を下げる二人をみて、

司令長官は笑って許してくださったそうです……

―――――――――――fin――――――――――――
このお話は、これで以上になります
冒頭のネタを覚えている人がこの世にどれだけいるのでしょうか(哲学)
ここまで読んでいただいた方、楽しく書かせていただきありがとうございました
元スレ:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1458220486/

-Graf Zeppelin (グラーフ・ツェッペリン)