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【艦これSS】初心者提督「電を名前で呼んだらブチ切れた」【暁・雷】

2017/01/05

季節は梅雨、雨上がり。

紫陽花が咲き乱れ、その間で島風が遊んでいる。

島風「進むのおっそーい!捕まえたー!」

レア駆逐レシピを回し過ぎたせいで今日は鎮守府のほぼ全てが休日。

そして、昼時、甘味所「間宮」で電は慰められていた。

電「電(いなづま)は”でん”じゃないのです…」

雷「そんなに落ち込んじゃ駄目よ、電。司令官もそのうち間違えなくなるわよ」

暁「つらいときには暁を頼っていいのよ。お姉ちゃんなんだから」

響「電、このあんみつ美味しいよ。一口食べるかい?」
今朝のことである。

島風「てーとく、おはようございまーす!遊んでくるね。行って来まーす!」

暁「司令官、本日はお日柄もよく、なのです」

電「おはようございます、なのです」

響「おはよう、司令官」

雷「司令官、おはよう、寝癖がついてるわよ」

提督「おはよう、島風、暁、響、雷、”でん”」

電「”いなづま”なのです!」

雷「そうよ、司令官。間違えるなんて酷いわ!」

響「そろそろ名前を覚えてもいい頃だと思うよ」

暁「名前を間違えるなんてエレガントじゃないわ」

回想終了
電(いなづま)のことを電(でん)と覚えたのだろうか、

この提督はこれまでずっと電(いなづま)のことを”でん”と呼んでいる。

雷「それにしても司令官も酷いわよね。これで何度目かしら」

暁「電も名前を間違えられたんだからもっと怒ってもいいと思うわ」

響「同感だね」

電「電はそこまで怒ってないのです。

  司令官さんは忙しいから仕方がないのです。

  その上うっかりさんなのです。だから名前を間違えて覚えてしまうこともあるのです。

  司令官さんに電のことなんかで手間を取らせてはいけないのです。

  少し悲しいけれど電が我慢すればいいだけなのです」

雷・暁・響「……」

雷「司令官に直談判しましょう。」

暁「甘味なんて食べてる場合じゃないわ。今すぐ行くわよ!」

響「電を悲しませるのは、たとえ司令官であろうと許さないよ」

電「はわわ、そこまでしなくてもいいのです。

  司令官さんもきっとそのうち、ちゃんと覚えてくれるのです」

雷「電は一人で抱え込み過ぎなのよ。もっと私達を頼ってもいいのよ」

暁「お姉ちゃん達に任せておきなさい。

  妹を悲しませたままにしておくなんて一人前のレディーのすることじゃないわ」

響「電のためじゃない。私達が電の悲しむ顔を見たくないからやるのさ」

電「…ありがとう、なのです」

響(でも、電は何度も訂正しているのだし、司令官は本当に名前を勘違いしているだけなんだろうか?

  …今は悩んでも仕方がない。まずは行動しよう)
執務室にて

暁「よくも私の妹を泣かせたわね、司令官!許さないわ!!」

雷「司令官、あんまりよ!」

響「返答によっては覚悟した方がいい」

電「はわわ!?お姉ちゃん達、落ち着くのです!滅茶苦茶なのです!」

提督「一体何事だ?」

電「…司令官さん、電の名前は”でん”じゃないのです。”いなづま”なのです。

  電はちゃんとした名前で呼んで欲しいのです」

雷「そうよ!名前を間違えるなんてあんまりよ!

  さっき電はすごく悲しそうな顔してたんだから!」

暁「電の名前をちゃんと呼ばないと暁が許さないわよ!」

響「ウラー!」
提督「…そうか。そんなに気にしていたのか。すまない。

   これからはちゃんと”いなづま”と呼ぶようにするよ」

雷「良かったわね、電」

暁「もっとお姉ちゃん達に感謝してもいいのよ?」

響「思ったよりも手間取らずに済んだね」

電「ありがとう、なのです」

暁「でも、司令官、どうして電の名前を”でん”だなんて思ってたの?

  暁たちの名前を知ってるのに1隻だけ変な名前だと思わなかったの?」

提督「ああ、電は俺がまだいろいろなことに慣れてない頃にここに来たんだ。

   まだ軍艦の名前にも慣れていなかったから”でん”と間違えて覚えてしまってな。

   しばらくして間違っていることに気付いたが、

   その時にはもう”でん”という呼び方に慣れていてそっちの方が呼びやすかったからな。

   特に変える必要もないだろうと思ってそのまま呼んでいたんだ」

雷「何それひどーい。ねー、いなづ…ま…?」
「…司令官さん、司令官さんは電の名前が”でん”じゃないことを知っていたのですか?」
「電はちゃんとした名前で呼んでもらえなくて悲しかったのです。

 だから何度も何度も違うと言ったのです。

 司令官さんはそれでも直してくれなかったのです。」

「とても悲しかったのです。

 司令官さんは忙しいから間違えるのも仕方がない、そう思って我慢していたのです。

 でも、違ったのです」

「電が何度も何度も嫌だと言ったのに

 司令官さんは間違っていることを知っていて”でん”と呼び続けていたのです」

「間違いなら許せたのです。

 うっかりでも我慢できたのです。

 でも、わざとだったなんて酷いのです。あんまりなのです」

「司令官さん、」

「電の本気を見るのです」

数十分後

雷「も、もうそれくらいでいいんじゃないかしら、電。

  司令官も十分反省してると思うわ」

暁「あ、あかつきはいちにんまえのれでぃーだからこわくなんかないし」

響「電、少し頭を冷やした方がいい。やりすぎだよ」

電「……」

電「お姉ちゃん達がそういうのなら仕方がないのです」

響「一旦部屋に戻ろう。ここは雷と暁が何とかするから」

響(今は頭に血が上っているけれど時間を置けばちゃんと話し合えるようになるはず。

  このまま刺激しないように部屋まで連れて行って落ち着かせれば…)

                               ・・・・
島風「ただいまー、てーとく!見て見てー、いっぱい捕まえたよー。でんでんむしー!」

響「あ」

電「 な の DEATH 」
この後、提督は電に再びぶちのめされ、島風にはトラウマが刻み込まれ、

鎮守府内のかたつむりは1匹残らず駆除されたという。

終わり
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